序章

2/7
前へ
/7ページ
次へ
おれの名前は、後藤 (トキ)、年齢26歳、職業小説家。 「…………くそ胃がキリキリする……」 -おおきな川の見えるとある街の高層マンション- ……………… 「無理だ……おれには、もうむりだ……なんでできる?なんで毎日、毎日、この精神の暗闇の中にいられる?おれには、おれには、もうむりだっ!もうムリだよ!?」 「はいはいはいストレス発散は、もう終わった?さぁまずは、部屋の明かりを着けよう。そして、空気の入れ替え!ただでさえこの部屋は、イカ……」 「…………」 「ああ……ごめんごめんほらみんな大好きミスタードーナッツ」 「…………」 こいつは、おれには、ミスタードーナッツさえあたえていればどうにかなると思っていやがる…………師匠には、毎回、虎屋の羊羮なのに…… 「あーーーーーもーーーーーーうムリっっ!!今のおれには、ミスタードーナッツの甘さじゃもーーーーーーうムリっ!虎屋の羊羮よりもっと高い羊羮持ってこい!世界一高い甘い物持ってこい!!!」 ……………… ミスタードーナッツのふたをあければそこに、高級風俗の割り引き券。おれは、そっと机に、向かいペンを走らせはじめる…… 2時間後…… 「後藤くん今日は、もう大丈夫そうね……じゃ私、会社戻るから。なにかあったらラインしてね!じゃがんばって……」 「…………」 そういうと悪魔は、そそくさとおれの部屋から出ていきやがる……女の、残り香だけをおれの部屋に、のこして…… 「くそ」 ……おれは、その言葉を聞くと、いつもどこか、なにかひとりそこに、取り残されたような気がして、いっきに、さめるように、やる気を失う。 「…………」 ミスタードーナッツのイチゴチョコのかけらがやけに、ういているように、感じる…… よし1発抜こう! その時だった ドンドンどん!ピンポーンピンポーン ビクッとなるおれ けただましくなる部屋のドア音。そしてチャイム音。 「と~んく~んご~は~ん~だ~よ」 「くくちゃん!?」
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加