幼少期

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小学生の時は、力ある子に弱かった その子について行くような子だった 力強い子、口喧嘩が強い子 私は口が達者になりたくてもがいたけど それにはならなかった だから強い者の後ろにいつもついていた 気が強そうな顔だから、いじめられることはなかったが 人を取りまとめるその子たちに大きな憧れを抱いたものだ そして それと同時に モテる女の子にも憧れた 学校とは不思議で ある子がモテると 複数の男の子がその子のことを好きになる 学年が低ければ低いほどクラスの大半とか 可愛いから?明るいから?足が速いから?頭がいいから? わかりやすいことでモテるような子供時代 でも 大人になって あの人はお金持ちだから あの人は地位が高いから あの人は家柄がいいから そんな回りくどい条件でその人のことを好きと思い込ませるよりかは ずっと素直でよい 学生時代とは ただその人のことが好き それだけでよかったのだから わたしの初恋はありがちな幼稚園のとき ただ見るだけの恋だったけど。 小学3年生で相手に恋心を知らせる恋を初めて経験した。 同じマンションに住んでた2個上の男の子 親同士が知り合いで よくわたしのお家にゲームとアニメを見に来てた ただ学校で見かけるだけで嬉しくて 帰り道も一緒だからクラスに迎えに行ったこともある その時はちょっと怒られた みんなに冷やかされたから恥ずかしかったみたい わたしの親と彼と一緒に行った花火大会で わたしに告白してくれた 好きだよ、将来貰うからって どこでそんな台詞を覚えてきたのか 私はアニメの王子様のようなセリフにすごくときめき 仲の良い女友達にそれを話した 毎日が新鮮に見えた小学生時代 寄り道だって小さな冒険になって 秘密基地なんて作ったりして 山の中に行ったら自然と動物に夢中で 木登りして、木の実を採って すごく時間があったのに 起きた瞬間から今日はどんなことが起こるのだろう どんな発見ができるのだろうと 毎日心を躍らせてた なぜ大人になるにつれて その感情は消えてしまうのだろう 大人になってからの方が こんなにも時間が長いのに 小学生四年生の時に転校をした 不思議と前の学校の子達と別れるのは悲しくなかった それよりも新しい自分として 新しい場所で自分自身を確立できるかもしれない そのことにワクワクしていた 転校初日は1番騒がれる日 可愛くて、性格良くて、ノリ良くて そんな女の子を演じようと ドキドキしながら新しい学校に行った そして、それは大成功だった 可愛い子がいるグループに入り 学芸会はモーニング娘。を踊るような ヒエラルキーの頂点のグループの仲間入りをした この頃から意識し始めた この小さな学校という世界で ヒエラルキーの頂点のグループにいるのはなんて全てがスムーズに運ぶのだろう 同時に、 そこから仲間外れにされないように 日々心が疲れていたのも事実だった 初めて男の子に告白したのは 小学5年生のころ 当時かっこいいと言われていたクラスの男の子 女子グループに好きな人がいると話したら 告白しようよ!という流れ 駆け引きを知らない小学生の頃は とにかく告白することしか手段がなかったのさえ思う バレンタインデーも かっこよくて、王子様みたいな人に人気が集中する 少女マンガの影響だろう そんな甘い言葉を囁いてくれるそうなのは 爽やかな色白な さらりとした長身の男の子 結局 振られたが… そしてわたしに告白しなよ!と後押しした女の子と すぐに付き合い出した 女の集団というのは怖くて 男が絡むと 友情なんて呆気なく破る この頃から 女友達の裏切りによる 女友達を信じてはいけないと刷り込まれたのだと思う
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