サムシングを求める旅人

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 その小屋のある森は、一万人ほどの人々が住み、仕事をしている街と隣関係にあった。  私は、あるトラウマのために、その街の人との接点を、()ちつづけていた。  が、その街の人々の素顔を知るために、週に数回、時々街に出ては、その暮らしぶりを観察していった。  気分次第で私は、森の奥へ行くことが良くあった。  疲れがたまり、ふと森の奥へ進んで行けば、木々に囲まれた湖がある。  時には、その湖畔に柔和な陽差しが注ぐ。  時には、鳥や小動物が遊びにくる。  こういう時、私は、 「ああ‥‥やっぱり人間も自然の一部なんだなぁ‥‥」  と、つくづく思うのだ。
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