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しがみついていた柳瀬さんの目が大きく見開かれて、涙がこぼれそうになっていた。俺はちゅっと目尻の涙を吸って、テーブルの上のティッシュで指を拭った。
「⋯⋯柳瀬さん、俺さ、男同士のやり方はビデオしか見たことないんだ。でも」
⋯⋯したいんだ、すごく。
そう言ったら、柳瀬さんは眉を寄せながら、ぎゅっと抱きしめてくれた。
「⋯⋯そう、そこに、指をいれて⋯⋯。んっ!」
柳瀬さんの手が俺の手を掴み、ゆっくりと尻の間に導いた。後ろの孔は思ったよりも柔らかくて、指を飲み込んでいく。排泄にしか使ったことのない場所が、こんなに開くなんて知らなかった。解すためのローションなんて思いつかなくて、救急箱の中にあったワセリンを使う。
手前に引っかかるところがあって、そこを押すと柳瀬さんの腰が揺れて、ペニスから白濁が漏れる。
俺のペニスは、そんな姿に興奮しすぎて、もう2回もイっていた。何度もキスをしすぎて、唇が腫れぼったくなってくる。
「⋯⋯も、大丈夫、だから」
そう言われて、ずるりと中から指を抜く。どくどくと脈打つ先端を入り口に当てれば、もう我慢は出来なかった。
甘いため息が聞こえる。ずんずんとナカに進めていくと熱くうねる肉襞が纏わりつく。きゅうきゅうと締め上げられて、堪らず腰を振った。
「ん! あっ⋯⋯あ⋯⋯あっ!!」
腰を抱え上げて奥まで突けば、離さないとばかりに絡みついてくる。
「イくっ⋯⋯! イっちゃう!!」
「⋯⋯ん、も、無理ッ!」
体中の血が一点に集まって膨らみ、熱が迸る。どくどくと肉襞の中に注がれていく。俺の腹の上にも、白濁が飛び散った。
ベタベタな体のまま抱き合っていた俺たちは、少しずつ体を起こした。白い肌に、たくさんの紅い痕を見つけてうろたえた。
「⋯⋯ご、ごめん、柳瀬さん。痕、つけすぎた⋯⋯」
「いちろ」
「へ?」
「名前は一路」
「名前で、呼んでいいの?」
「恋人なんでしょ?」
「⋯⋯うん」
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