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温かな湯気を纏い、頭上から落ちてくるシャワーの下で濡れた身体を抱き寄せ合う。深いキスに舌を捻じ込むと、千晃が不器用に応じてきてその拙さを楽しむ。濡れた髪を掴み裸の身体に指を滑らせた。
キスを解くと、千晃は頬を紅潮させ息を上げていた。
とろんと欲望に霞んだ青い瞳で見つめられると一気に理性が吹き飛ぶ。
颯は頬や首筋にキスを落としながら手を滑らせて、屹立に手をのばした。固く勃起したそれに触れられると彼はびくりと身体を跳ねさせ、耳元で色っぽい呻きが零れた。
「あ……っ、はや、て」
その叫びを聞いた途端、自分の方も固く主張してくる。颯は腰を揺すり、自分のものと千晃のを握り込んで素早く扱いた。
二人分の荒い呼吸が、狭いシャワールームを満たしていく。次の瞬間には、千晃は二人の間で勢いよく精液を溢れさせていた。
颯もすぐに続くと、二人で支え合ったまましばらく水の下に佇んでいた。全身に、激しくドクドクと脈打つ鼓動を感じた。
手を伸ばして水圧を上げ、火照った身体を冷たい水が打つと、ようやく千晃が声を絞り出す。
「てめえ……」
溜息のように呟き、不機嫌そうな顔を向ける。
「普通にシャワー浴びることもできないのか……?」
凄んでいるのだろうがむしろ逆効果だ。淡く染まった顔にひどくそそられる。
ごくりと息を飲み、颯は欲望を振り払うようにくるりと彼の背後に背後に回り込んだ。
「身体洗いますよ」
鏡越しに視線を合わせて囁くと、千晃はぶるっと身震いした。
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