雨女

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「ねぇ、私のヒミツ、教えてあげる」彼女はそういうと、右手を空に向けて高く上げた。すると青い空は一転にわかにかき曇り、大粒の雨がザアザア降りだす。「これで大丈夫」と、ずぶ濡れになった彼女はこちらを振り向く。青空を照らす太陽のような笑顔がボクを見ていた。  ボクを汚していた大量の返り血は、みるみるうちに雨に溶けて流れていった。
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