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真尋の男子校に行ってみました
「真尋、お前、また休んでたけど、もういいの?」
校門のところで肩を気軽に叩いてきたのは、真尋と確認しておいた友達の一人の阿久津君。
「まぁまぁかな。阿久津、ノートありがとう。メールでいろいろ送ってくれて助かったわ。それと今日って、テストとか無い日だよね?」
阿久津君は苗字呼び捨てでっと。
隣に立つ阿久津君が私の様子を確認するように見てくるから、内心焦る。
この時期、マスクがあって、ホントに良かったと思う。
顔のパーツでは、とりあえず目の辺りに気合をいれておけばいいから。
それより、テスト、本当にないよね?その方が気になる。
テストはマジ、ヤバイって。勘弁。
「単語テストとかはあるんじゃない?」
「そうだっけ?」
「お前なら楽勝だろ?」
聞いてないよ、と心の中で叫ぶ。
まぁ、英語なら比較的どうにかなるかと思いながら小さく安堵する。
真尋のレベルほどではないにしろ、私の中では数少ない得意科目。
休み明けで本調子が戻ってないと先生が思ってくれる程度の成績を残せることを祈るしかない。
ゴメンね、真尋。
「いや、ずっと寝てたからさ。ボケボケで・・・・」
「真尋、お前、少し肉ついた?」
「えっ?」
「いや、少し顔が丸くなったような・・・・気のせいかな」
それって、真尋の方が顔が小さいってこと?私の方が太ってる?
それは女子としては複雑なんですけど。
「マスクのせいじゃない?」
一応、反論を試みる乙女心。
「あぁ、そうかもな」
これで納得してくれた?
良かったと思うべき?
頬の辺りに指をやりながら、真尋の体重を今度、聞いてみなきゃって思ったんだけど、私の方が多かったらイヤだから、やっぱり聞かないでおこうって決めた。
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