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同窓会
豪華なホテルで執り行われた同窓会。
慣れないピンクのワンピースを買って良かったと本当に思う。
もう結婚した人も居れば、何も変わってない人もいる。久しぶりに声を聞いて思い出した男子も居たが、やはり写真の彼と思われる人は居ない。
「ねぇねぇ、葵。さっきからキョロキョロしてるけど誰か捜している?」
「え?りさちゃん。」
「…確かに…みんな変わって、イケメンも居るわよね!写真撮ってるカメラマンやあっちのホテルマンとか。」
りさちゃんがグラス片手に話しかけてきた。
「ねぇねぇ、この男子、誰だったかわかる?」
私は写真を取り出した。
「…え?…誰だろう?」
りさちゃんは私よりも顔が広いと言うのに知らないのか。
「…あれ?それ、青羽じゃん?葵ちゃん知ってんの?」
「大福君、知ってるの?この子の事!?」
「あぁ、知ってるってほどじゃないけど。」
「どいうこと?」
後ろに来た背の高い大福君は記憶をたどるように上を見る。
「一度サッカー部での試合で見たことあるけど…。確か…足を怪我したか、病気になったかでサッカーやめた、南中学の生徒。」
「南中学!?私達の北中学の2校区先の子なの!?」
私はより訳が分からない。中学から部活はしてないし、その時から私はアイドルファンの道を歩んでいる。
そんな私が隣のまた隣の中学生と知り合う機会など。
しかも写真を持ってるのなんて変な感じ。
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