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【私の住んでいる所は決して都会ではなく、周りは自然に豊かな所にある。そんなところだからコンビニに訪れる人の顔ぶれも覚えれてしまう。
部活もしない私は、こういう所の雑誌を読んでは情報をゲットしたり、熱愛スクープに一喜一憂をしていた。
青羽君はそんなコンビニに来ていた。
素敵な彼との出会いは衝撃的な形だった。
彼は商品をレジへ通す事なく持ち出そうと。
そんな彼に声をかけた。
「あの…。」
「!?」
カメラを持つ私は結構衝撃的な姿だったのか。 数秒間焦り、戸惑いそして口を開いた。
「…あのさ…。警察に言うの?」
「いや、いやいや。だってその…そんな。」
最初は凍てつく様な瞳だったけど、焦る私を見て少しだけ表情が緩んだ。そして焦る私が落とした雑誌を見た。
「あっ!?」
「…へぇ…こういうの…読むんだ。」
「いいでしょ!?別に!?」
「…一緒に買うよ。」
「え?」
「…ほら…ちゃんと買うところ見ててよ。……その…うん。」
そう言って彼は私の雑誌とレジを通さずに持ち帰ろうとしたお菓子も一緒に支払いをした。
「はい、どうぞ。」
「…ありがとう。」
私は彼から雑誌を手にした。
「…あとさ…これも食べる?」
彼は買っていた箱のお菓子も差し出した。
「え?いやいや!」
「いや…なんか…いらないし…。」
「えっと…じゃあ、外で食べよう!」
「…そう?」
私は見ず知らずの人と外のベンチでおやつを。
おやつの箱を間に。一人分の距離を取って並ぶ。二人でゆっくりとお菓子を食べる。
「…あのさ…改めてありがとう。」
「私こそ…ありがとう。」
「…アイドル…好きなの?」
「…うん…。」
「…。」
「…ねぇ!写真を取らせて!」
「え?」
「ほ、ほら!練習に!男の人を撮ったことないし!」
めちゃくちゃな理論で私は彼にモデルを頼んだ。
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