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夕立の日は、廃墟にワープする。
夕立の日は死神が現れ、咲哉の体には悪霊が強制的に取り憑き、罪を犯す。
咲哉は三年間、これに苦しんでいた。
霊が犯した罪は咲哉が償い、夕立が襲いかかるたびに死神はまた別の霊を咲哉に憑依させ、咲哉にさらなる罪を着せる。
誰も信じない現実のせいで、現在、咲哉は刑務所暮らしだった。
拒否したい。
でも、夕立になると入ってくる。
霊は勝手に。
死神は言う。
「本日は過去に十人の殺人歴を持つ霊に、あなたの体をお貸しすることにしました。期待以上に暴れてくれると思いますよ」
「……また」
「はい?」
「また俺に罪を……背負わす気か」
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