おやすみ

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「私は美緒っていうの。日和ちゃんを成仏させたい。一緒に神社に行きましょう。私が今日、帰るとき迎えにくるから」  日和ちゃんは頭を振った。 「やだ、やだ」  私は仕方ないのでスズを抱き上げた。 「この子が苦しんでるのは日和ちゃんが怨霊だからなんだよ。成仏しないと駄目」  少し強い口調で言ったので日和ちゃんは項垂れた。 「成仏って私、どうなるの?」 「天国に行くんだよ。天国には猫も犬もいるよ」 「分かった。私、神社に行く」  良かった。私は胸を撫でおろした。確かここに来る途中に神社があった。帰りがけに日和ちゃんを連れて寄ろう。私は階段を上って星奈の部屋に行った。 「もう終わったよ」 「ほんと?スズは元気になったかなー」  お母さんは笑った。 「歌を歌ってもらったんだから喜んでますよ。美緒ちゃんありがとう」  お母さんは部屋を出て階段を降りた。私と星奈は三十分くらい雑談をした。星奈は同じアメリカンショートヘアを飼っている鈴本くんが気になると言った。鈴本くんは可愛い顔をした男子で私も気になっていた。でも親友の幸せは大事だ。
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