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Once apon a time....
(むかーし、むかし)
あるところに
七ツ森村(ナナツモリムラ)という
小さな村がありました。
三方をなだらかな小山に囲まれ
谷間に小さな川が流れ
その川の両側に
階段状の田んぼが
ゆったりと広がっていました。
田んぼの脇には
小さな家々が点々と並び
村人は静かに暮らしていました。
小山のふもとには
村を取り囲むような森。
意外と深い森で
七ツ森、と呼ばれていました。
その森には
小人のおじいさんが1人で暮らす小屋と
麻紡ぎの上手なお婆さんが
1人で暮らす家があるそうでしたが
小人のおじいさんは「悪魔」で
麻紡ぎのお婆さんは「魔女」。
2人は、何百年も生きているという噂でした。
村の人たちは
彼らを恐れて
山の向こうの街に行くときも
森を通ることは避けて
舟で川を下るということでした。
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