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ある時、都会から1人の若い女がやってきて
村の男と結婚することになりました。
都会からやってきた彼女は
男の素朴さと
村の美しさに魅了されたのです。
とくに雨の降った翌朝、
山の間から湧き上がった朝霧が
山肌をスルスルと滑り降り
七ツ森に吸い込まれて行くのを見ると
どうしても森の中に
入ってみたくて
堪らなくなりました。
森には近づかないように
夫や村人に言われていたのですが…
ある雨上がりの朝
女はこっそり
まだ夫の寝ているベッドを抜け出して
素足にサンダルをつっかけたまま
朝霧に引き込まれるように
森に入って行きました。
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