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理沙と一緒に入ったアウトドアサークルは居心地が良くて、何も活動がないときでもわたしたちは部室に入り浸っていた。
イベント事も多く、河川敷でバーベキューをしたり、先輩の車でちょっと遠くの海辺へ出向いたり、外でやることはたくさんある。
都会は遊ぶお金もかかるから、居酒屋でのバイトも遅い時間までたくさん入らざるを得ない。
合間を縫って、季節ごとにバーゲンへ参戦しなきゃ流行りについていけないし、ゲームセンターにも定期的に行かなきゃせっかく磨いたUFOキャッチャーの腕が鈍っちゃうし、アイドルの応援も続けなきゃいけない。
そんなわたしの毎日をやさしく受け止めてくれるのは、ベッドを置いたら通路ぐらいしかなくなった狭すぎる部屋なんかよりも、戸を一枚隔てた向こうに広がる大きな押し入れなのだった。
キャンプで一度使ったきりのランタンや寝袋、引退する先輩から受け継いだサバイバルナイフ、バイト先で酔ったお客さんからもらったよくわかんない置き物、バーゲンで安かった派手色のバッグ、話題になっていたからとりあえず全巻そろえた人気漫画シリーズの単行本、UFOキャッチャーの戦利品、アイドルファンクラブの会員特典で送られてきたグッズ、授業で配布される大量のレジュメ、毎月溜まっていくファッション雑誌のバックナンバー、街頭で配られていたポケットティッシュ……。
もらってきた物でも、買って要らなくなった物でも、捨てるという選択肢はとれなかった。
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