case1. Unlucky Boy?

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case1. Unlucky Boy?

天気予報によると今日は快晴。 ‥のはずだったのに、突然の夕立に見舞われた。 当然、傘の用意もなく、学校帰りの俺は仕方なく走って家を目指した。 家まではまだ遠い。普段は自転車を使うけど現在はパンクで修理中。 あぁ‥本当にツイてない。 途中の公園に東屋があるのを思い出した。 そこで、少し雨宿りしていくか‥ もしかしたら、雨が止むかもしれないし‥ なんて淡い期待をしつつ、俺は公園内の東屋へ向かった。 普段は小学生たちがまだ遊んでいる公園。 この雨の中、誰もいるはずがないと思っていたけど、東屋には先客がいた。 先客は偶然にも同じ高校の女子生徒だった。顔に見覚えがないから、他クラスか他学年か‥いずれにしろ、引き返すのも感じが悪い気がしたから少し距離を置く形で俺も東屋へ足を踏み入れた。 濡れてしまった頭をハンカチで軽く拭っていると『ピロリ~ン♪』と着信音が鳴った。 着信音は俺のスマホではなく、彼女のスマホからだった。思わず、彼女の方へ目をやると俺はギョッとした。
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