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雨に濡れたセーラー服が彼女の肌にピタリと張り付き、下着が透けて見えている。
この16年、女気のない人生を送ってきた俺にとってこれ程刺激的なことがあっただろうか?夕立に見舞われて今日はツイてないと思ったけど、もしかしてツイてるんじゃ‥
その刺激的な姿に釘付けになっていると、スマホを眺めていた彼女が不意にこちらを振り向き、怪訝な顔をした。
そして今の自分の姿に気付いたのか俺を睨み付けた。
「最低!!このスケベ野郎!!」
瞬時、俺の左頬は激しいビンタを喰らった。
やっぱり、今日はツイてないのか‥
「信じられない!変態!その制服‥同じ高校じゃない!明日、学校側に訴えてやるから!」
は?ちょっと待て!そんなことされたら変な噂が立って学校に通えなくなるって!
より一層激しくなる夕立の中、怒って去る彼女を俺は必死で追いかけた。
「ちょっと待てって!わざと見た訳じゃないって!ちょっとー」
公園を出ようとする彼女の腕を思わず、引っ張った。
「きゃっ!何するー」
その矢先、彼女の目の前を猛スピードで自転車が通り過ぎて行った。
「あっぶねー‥あっ!大丈夫?」
思わず声を掛けるが、彼女は俺の方を見向きもせずに「知らない!」と一言だけ残し走り去って行った。
やっぱり、今日はツイてない‥
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