口上

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それでなくても、何やら肩身が狭いその理由につきましては、以下の通り。 時代とともに土地開発が進み、 日本的情緒など跡形もなく淘汰される運命でありんす。 その昔、私達が心中を図ったその場所は 今やスーパー銭湯の駐輪場でありんす。 かつての曰く付きの恋ヶ淵(沼)が、 銭湯にリニューアルって〜どうなんしょ? 駐輪場は植え込みに囲まれた、この建物の裏手に 御座りまする。 自転車と自転車と自転車に挟まれた ありきたりのベンチに私達、 20日と29日の黄昏時にスタンバイ致しまする。 握手会にもどうぞおいでくんなまし。
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