ネコ

1/1
前へ
/13ページ
次へ

ネコ

ようやく猫の元に辿り着いたのは、朝日が昇り始めた頃だった。 一体どうしてこんな事になったんだ?? ーーなぜココは、こんなにも荒れてしまっているんだろう。。 ーーにゃーにゃー。 掠れた声で、猫が鳴いている。 その体は泥で汚れている様にも見えた。 「ーーもう大丈夫だよ!」 私はそのネコちゃんを抱き締めた。ネコには首輪は付いていなかった。 おそらく飼い猫ではないのだろう。 「ーー家に帰ろう!」 私は私の家に、ネコちゃんを連れて帰った。 元々、ネコを飼ってはいなかった為、ネコちゃんは落ち着かない様子で、家のあちこちの匂いを嗅ぎ回っている。 にゃー。 私にネコちゃんは、掠れた声で鳴いた。 何かを訴えるかのようにして。 「ーーおいで」 そう言うと、トコトコと私の元に歩いてくる。。 まるで昔から飼っていたネコの様な気持ちになるくらい、人間に慣れている。 もしかして誰かの飼い猫だっただろうか?
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

19人が本棚に入れています
本棚に追加