おじさんがくれたお人形

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 私はどこか知らない島にいて、赤やみどりや黄色や、光る青や、とにかくものすごくきれいな鳥がたくさん飛んでて浜辺はサラサラしたまっしろな砂におおわれて、たぶんヤシの木がニョキニョキ生えてた。濃い青色の空でお日様はカンカンして暑かったけど、メロンサイダーみたいに透きとおってシュワシュワした薄い緑色の海からくる風は、さぁぁっとしてとっても気持ちがよかったの。 「恵美ちゃん」  呼ばれてふり向いたらココちゃんがいた。お人形じゃなくて私といっしょぐらいの子どもの女の子になってたけど、私にはすぐわかった。ミルクコーヒー色の肌にキラリと光る黒い瞳、金色でふんわりとしたロングヘアー、それに虹色のワンピースもいっしょなんだから間違いない。 「ココちゃん! うれしい、いっしょにあそぼうよ」  私たちは浜辺でとっても大きな砂のお城を作って、きれいな貝をたくさん集めて飾りつけにした。それはとっても楽しくて、二人でいっぱい笑ったの。 「まったくいい年をして、いつまでフラフラしてるんだか。なんだあのおかしな恰好は、さっぱり理解できん。あれが実の兄なんだからなあ、俺は恥ずかしくて仕方がないよ」
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