童貞ハラスメント

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そして、今日も彼女は僕の姿を見て、笑顔で挨拶をしてくれた。 「おはようございます。気持ちのいい朝ですね。今日も夜勤明けですか?」 「は、はい。そうです」 「じゃあ、おやすみなさいですね」 「あ、ああ、そ、そうですよね。あ、ありがとうございます」 「フフフ」 「そ、それじゃあ行ってらっしゃい。おやすみなさい」 「はい、行ってきます。おやすみなさい」 僕達2人はいつも通りの言葉を交わす。 彼女はこれから仕事をして、僕はこれから寝るのだ。 そして、彼女を見送りながら思う。 ありがとう。貴方のお陰で今日もいい夢が見られそうです。 だから、明日も頑張れます。すごく感謝しています。 …………そして、夢でアナタに逢えたらなどと気持ち悪いことを考えています。ごめんなさい。 そして、シャワーを浴びてから、僕はゆっくりと布団に入る。 何時かアナタに名前を教えて貰えることを夢に見ながら。 おやすみなさい。
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