童貞ハラスメント

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僕が心に決めたこと。 それは…………彼女の笑顔を守る! ということ。 心に誓ったのだ。勿論、勝手にね! そして、その為に今、ゴミ拾いをしているっ! ……うん。誰だって汚いのってやじゃん。 だから、彼女に気分よく過ごしてもらうために、目が付くと思われる場所のゴミをメッチャ拾ってるのだ。でも、別に地球や地域を想ってとか、良い人アピールがしたいわけでもない、だから人目を気にしながら拾ってる。 ハッキリ言ってその姿は不審者だ。 もし、職務質問された時に、『はい、ゴミを拾ってました』と答える…………。うん、信じて貰えるわけない。確実にアウトだ。 そんなわけで、絶対に誰かに見つかる訳にはいかない。 隠密ゴミ拾いだ。モブ忍法、風景に紛れるを発動中だ。 そして、最近は、彼女に何かあった時に、その彼女の盾になる為、体も鍛え始めた。といっても、ただジムに行って走ってるとかじゃない。ちゃんと格闘技ジムだ。 …………うん。大丈夫。 自分の気持ち悪さは自分で分かってるから。 で、そんな気持ち悪い僕がやってる格闘技はキックボクシングだ。 僕は気持ち悪くても、キックボクシングはかっこいいから大丈夫。 最初は何をするにも怖くてビビッてたけど、慣れたら面白くなってきて、今はすっかりハマってる。 ミット打ちとか、サンドバッグ蹴るのは凄くストレス解消になる。運動したいと思っている人に是非お勧めだ。 一般的なスポーツと違って、人に合わせなくていいのもポイントが高い。 そんな僕だけど、彼女が初めて僕に挨拶をしてくれたのは、今でもちゃんと覚えてるんだ。
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