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その後森の中央に川が流れているのを思い出しそこに向かった。
結論から言うと川の中流にあたるその場所は酷く濁っておりさすがに飲料水として利用するのに勇気がいる代物だった。
サバイバル知識のひとつに水のろ過というのがあるが汚れは取れても水の中にある毒素を取ることはできない。
「リゼルこの水飲むくらいならおしっ・・・」
「やめとけ。」
気持ちはわかるが女の子にそんな事を言わせるわけにはいかないので会話を強制終了させる。
「ある書物で見た。」
「何をだ?」
「川の水は下流に行くにつれて汚れなどを含むから汚くなる。ならばその逆・・・川の上流ならもっと綺麗なはず。」
「なるほどな。確かに上流の水出来れば湧き水なら汚れも毒素もなさそうだな。それにもしかしたら食べれる魚や野草があるかもしれないな。」
リルの提案を採用して明るいうちにゆっくりと移動する。流石に暗くなると魔物も活発に動くし土地勘がないので目的地につかない可能性もある。
「リゼルそろそろ暗くなる。」
「まずいな・・・」
どうする。このまま歩くか今日はこの辺りを野営地として一晩過ごすか?
とりあえず辺りを見渡すとちょうど良い空き地を見つける。
「今日はあそこで休もう。」
「うん。」
リルの了承も得たので本日の野宿が決定した。
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