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「でも根本的な解決にはならないな。」
「リゼル?」
エンシェントヴァンパイアの俺には太陽光の弱点などない。というよりヴァンパイアが苦手とされる弱点の類いにも問題なく対応出来る。
ただヴァンパイアクイーンはヴァンパイアより強くそれを束ねる能力があるとはいえ弱点は同じだ。
それに加え今まで外に出なかったのが災いして太陽光に極端に弱くなっている。
このまま森を出てしまうと速攻で太陽光にやられてお陀仏になるな・・・
「リル予定変更だ。」
「なぜ?」
「今のお前には外の世界は眩しすぎる。」
「これが世界のやり方か。」
などという訳の分からないやりとりをしているがちゃんと説明する。
「リルの今の体力と体質じゃ森からでたら直ぐに灰と化すだろう。」
「おぅ・・・。」
ヴァンパイアは不死、不老と言われているが実際はそうじゃない。
ちゃんと歳もとるし怪我もする。
ただ人に比べて老いるのがかなり遅いのと怪我をしても再生能力で回復するからそう思われているだけだ。
そしてヴァンパイアが死ぬ時は灰と化し再生出来ないのだ。
「なのでこの森で生活して少しずつリルの体力を元に戻し外での生活に耐えれるようにしようと思う。」
「そういうことなら大賛成。外に出てまでヒキニートはごめん。」
という事で俺とリルの魔の森生活編がスタートした。
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