これまでのあらすじ

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これまでのあらすじ

 聖天の女神ミュレイアによって創りだされし世界。  その中心であるモラヴィア大陸の諸国家は、幾多の戦乱を経てもなお繁栄を続けていた。  だがミュレイアを崇拝する聖天教会が、何の罪もない人々に魔女の嫌疑をかけ、魔女狩りを始めた事によって大陸中に惨劇が巻き起こる。  無辜の人々が拷問による告白で処刑される状況を憂い、聖女と称される聖天教会のシスター、セオドラ・エルロンデは教皇に魔女狩りの中止を訴えた。  しかしセオドラを疎んじる教会は、逆に彼女を魔女として告発し火刑に処してしまった。  それを引き金とするように大陸各地に現れた魔女の軍勢。  襲撃を受けた聖天教会は魔女を殺す力を持つ聖女を殺害していたため、なすすべなく滅ぼされてしまう。さらに魔女の軍勢はたがが外れたように思うままに暴れ回り、大陸中の人々を殺め、あらゆる国々を滅ぼした。  これが後に『黒の災禍』と呼ばれるようになる大災乱(アポカリプト)である。  『黒の災禍』で世界が崩壊してから十年の月日が流れる。  聖天教会の元審問騎士ダグボルト・ストーンハートは、荒廃した世界を当て所もなく流離い、魔女の下僕である『異端』を刈り続ける日々を送っていた。  ひょんな事から『黒獅子姫(ミルメコレオ)』という名の魔女と出会ったダグボルトは、世界を破壊した他の魔女達が彼女の手によって生み出された存在であると知る。彼女は暴走した聖天教会を滅ぼす為に、魔女の容疑で捕らえられていた人間の女性達に魔力を貸し与えたのだが、後に裏切られ北の城に幽閉されてしまったのだ。  裏切り者達――『偽りの魔女』から魔力を奪い返そうとする『黒獅子姫』に協力を頼まれ、ダグボルトは共に旅に出る事になる。  北の城、グリフォンズロック、そして滅都デルシスにて『偽りの魔女』と戦ってきた二人は、魔女に対抗するレジスタンス組織、劫罰修道会(ピルグリム・ファウスツ)と共闘し、聖地レウム・ア・ルヴァーナにおいて『紫炎の鍛え手(ファヴニル)』と『碧糸の織り手(アルキニー)』を撃破する。  だが順調に旅を続ける二人には大きな試練が待ち受けていた。  最強の魔女、『白銀皇女(リンドヴルーム)』によって『黒獅子姫』が宝玉に封じられてしまったのだ。  『白銀皇女』の手を逃れたダグボルトは、『黒獅子姫』を元に戻す方法を探すため、やむなくレウム・ア・ルヴァーナに帰投するのであった。
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