第三話 立て続けに口説かれた。

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第三話 立て続けに口説かれた。

 ゴグが、俺の尻に顔を埋めている。  何をやっているのかなんて訊かないでほしい。もちろんナニをヤっているんだ。ああ、こんな言い方、泉の森じゃ絶対できない。捕まえられて閉じ込められてありがたいお説教を数日に渡って聞くハメになっちゃう。  この状況はとても恥ずかしいのに、嬉しくもあって、頭が沸騰しそうになる。彼は俺の裾に肩まで入って、後ろからアソコを舐めている。会陰から後孔までを舌が這うと、俺も震えてしまう。いくらエルフでも排泄はするのに、そんなところ舐めるなんて……。  ゴグの舌が窄まりを広げて、ぐぷっと音を立てて中に入ってくる。 「やっ……、あぁん……」  舌は俺の中を探り、手は陰茎を弄んでいる。なんていやらしい。こんなこと、同胞に知られたら大変なことに……。  ああ、でも、幸せ。大好きな人と淫らな行為に耽るのって、こんなに幸せなことなんだ。だって、恥ずかしいところなのに触ったり触られたり舐めたり舐められたり、どんなことだって許せてしまう。何されてもいいなんて、彼を心から信頼しているからだよね?  ゴグは舐めるのが好きみたいだ。それに、舐めて潤してほぐすのがいいんだって。挿入するための準備だ。だから、いくらでもしてくれていい。 「ふぅっ……うぅ……」  俺の先端が涙を流している。嬉しい、嬉しい、もっとして、って。  ゴグが舌を抜き、ソコに息を吹きかけた。  ぞくぞくする。  指で拡げられる。彼は指も太くて、二本挿れられるとそれだけで俺の後ろはいっぱいになるみたい。 「挿れてもいいな?」 「ん……」  ゴグはいつも慎重に挿れてくれる。ゆるやかに。その挿れ方は逆に、彼の大きさとか太さとか硬さとかを生々しく感じて、 「あぁぁぁん……ふぁぁ……」  ……恍惚が増すのだけれど。  今日は後ろから。俺が四つん這いになって、ゴグを受け入れる。この体位も好き。最初に本で見た時は(そういう本はいろいろと読んだ。もちろん、泉の森を出た後で。中には「どうやったらこんな体勢が取れるんだろう?」と思うような、摩訶不思議な体位もあった)獣の交尾みたいだと思ったけれど、実際に経験してみたらすごくよかった。ゴグに全部委ねている感じになるのも好き。 「結婚して、ゴグ……」 「まだ言ってるのか」  荒い息遣いで、彼は言う。その間も、熱い昂りが俺を貫く。 「俺たちはヤってるだけだって言ってるだろ。勘違いするな」  ヤっているだけっていったって、これだけヤっているんだから勘違いだってするだろう。気持ちいいんだもん。ほかのことなんか全部どうでもいいって思うくらい、気持ちいい。  おかしくなっちゃいそう。  ――とか言うと、彼は間違いなくこう返してくる。「お前は元からおかしい」って。
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