それは、まるでドラマのような...

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チチチチチ……………。 鳥のさえずりで目が覚めた。カーテンからは、既に燦々とした日差しが射しこんでいる。午前6時、夏の北海道は朝が早い。 「おはよう。悠馬」 向こう側のベッドに声を掛けるも返事はなかった。起き上がり確認するも、もぬけの殻。服はきちんと畳まれ、すぐ出れる様にリュックも準備されていた。 「おかみさん、おはよう」 「おはよう!拓、朝食はあなたと悠馬だけだから片付けまでしておいてね」 「分かったよ。相変わらず、皆行動が早いな」 窓の外を覗くと、悠馬は、駐輪場からバイクを出しエンジンをかけている。赤が鮮やかな大型バイクだ。 「うわっ!!あのバイク」 気持ちが逸る。俺は、食堂を後にした。
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