遠き君に恋をして

俳優という職業のせい？

「ごめん、レースクイーンだって女性だよなぁ～」

「こ、これは、Instagramに投稿したときの写真だよ！」

「そんなのマネージャーの仕事だろ～。誤魔化さなくても大丈夫。男は皆、女性が好きだ。それとも君は、むっつりスケベなのか？」

「…っ。……兄さん！」

慌てふためいた悠馬から手の中のスマホを奪い取られた。恥ずかしいようで顔は真っ赤で頬を膨らませている。興味なさそうにしていてもやっぱり男の子だ、純粋過ぎてとっても可愛い。

「いいさ、俺なんて。こんな写真ばっかだ」

自分のスマホの写真を悠馬に見せた。彼は、すぐに吹き出した。最近はまっているゲームのヒロインばっかり、そのずっとずっと下には、元カノの写真が残っていた。