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「んっ……ちょっ……待って…………」
思わず彼の顔に見惚れてしまった僕は、うっかり頷いてしまった挙げ句、言葉を発するタイミングを完全に逃してしまった。
再び唇が重ねられ、最初の……キス……だよなあ……あれでも遠慮がちだったのだと思い知らされるほど、深く奥まで味わい尽くすように舌で口内を探られる。
「んっ……はぁ…………」
「先輩が……悪いです…………」
「あっ……んんっ………」
求められることの心地良さに流されるまま受け入れて、目を閉じたのも束の間――シャツの下から素肌に手が触れたのを感じてハッとする。
「ちょっ……駄目だ…………!」
「………ッ」
お互いの身体がバチンと反発するように離れた次の瞬間、彼はバツの悪そうな表情で膝をついていた。
「え……? ごめ、大丈夫…………!?」
「はぁ…………すみません、試すようなことをしました」
「なに……? 試す……?」
「先輩は……Dom……ですよね?」
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