イケメン様(大人)が現れたっ!

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イケメン様(大人)が現れたっ!

「でさ、今は小学校の春休みなのかな、中学校の春休みなのかなって、朝からずっと悩んでたんだよね」 「……すさまじく、どうでもいいな」 と仁岡に言われながら、なつのたちは、なんとなく図書館に向かって歩いていた。  ヒマをもてあました友人たちがよく図書館裏のベンチに集まっているからだ。  今日は、まーちゃんこと祭里(まつり)と、えっちゃんこと恵津子(えつこ)がいた。  ふたりはここで絵を描いたりして遊んでいたようだ。 「仁岡、なんで、うさぎのクッションなんて抱いてるんだ?」 と小柄でボーイッシュな祭里が笑う。  仁岡が、ん? という顔をし、自分の腕の中を見た。  図書館への坂を登るとき、仁岡がうさぎと話し出したので、なつのは、なんとなく仁岡にクッションを渡し、そのままになっていたのだ。 「こ、これは、なつののだ」 と仁岡がうさぎのクッションを押しつけてくる。
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