仁岡が現れた!

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「う、うさぎと中学生にもなってしゃべるところを見られてしまったから、もう()るしかないかと」  だが、仁岡は冷ややかになつのを見て、言ってきた。 「その年で、うさぎのクッション持ち歩いてるのを見られた時点で、もう殺るしかない感じだと思うが……」  うう。ごもっともです、となつのがうさぎを下ろしたとき、うさぎがしゃべり出した。 「お前が仁岡か」 「誰だ、この声」 と仁岡は周囲を見回したあとで、 「お前の腹話術か」 となつのにきいてくる。 「春休み一日目で急にそんな技術、習得できないよ」 と言うなつのの腕の中で、うさぎが言う。
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