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「テメェんトコは大丈夫なのかよ?」
「新参に心配されるほど落ちぶれちゃいねーっすよ? 確かに戦力は少ないっすが、アテはあるんで」
口の悪さが目立つのでこっちも相応の口調で言ってみたが一蹴される。
やっぱり、新人ってレッテルがある限り、相手にされる気がしない。まだ三日くらいしか通ってない奴にあーだこーだと言われたくないってか。まあ気持ちも分からなくもないし、気に食わないが聞き流しておこう。
「戦力って話に関連して、いざってときのために連合を組めるようにしておきたい。構わねぇか?」
不完全燃焼気味の俺をよそに、金髪野郎が話を戻す。
個人的にそんな面倒な事態になる前にケリをつけたいところだが、戦場では何が起こるか分からない。意味があるのか分からないが、もしもその場のノリで徒党を組めるのなら戦術としてアリだ。俺はできれば独断専行で行きたいところではあるが。
「相対した奴らに聞けば徒党を組んで迎え撃つのもありって話してたし、構わねーっす」
「お互い支部の自衛はしなきゃならねぇ。だが当然、首魁を叩かなきゃ終わらんのも確かだ。戦力にならんからと支部連中を遊ばせとくわけにもいかねぇし、俺からは支部連中を出す」
「あーはん、つまり、そこにいる新人くんたちは敵首魁を叩く主力部隊ってわーけ?」
「そういうこと。お前んトコの主戦力はお前と誰なんだ? さっきアテがあるとか言ってたが」
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