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遠くから見ても怪我人なのは明らかだが、近くで見ると如実に傷だらけで痛々しい。顔が打撲で真っ青な奴や、全身切傷まみれで装備もイカれた奴、顔が腫れ上がって片目が開かなくなっている奴まで様々だ。
金髪野郎は落ち着けと全員を宥めるが、興奮しているのか、誰一人として聞こうとしない。
あとお前ら喧嘩すんな、と青タン野郎と仲間骨折したんだマンの首根っこを掴んで持ち上げる。自分より体格がいくらかデカい大の男を片腕で二人も持ち上げられ、胸ぐら掴み合っていた腕を放す。
「そのロボットってのは体が真っ白で人型で、顔はのっぺりしてて筋肉隆々で身長ニメトは軽くある大男みたいなのか?」
「そーそー!!」
「それだ!!」
「ソイツにやられたんだ!! 鬼強ーぞアイツ!! 俺ら支部の連中じゃ敵わねーよ!!」
「ありゃ本部案件だ!! 本部の奴ら呼べ本部の!!」
「いや待てレク、その言い分だとお前もカチ合ったのか!?」
「「「どーなんだ!!」」」
「だから一気に話すなって……」
興奮してやがるのか、装備ともに満身創痍の奴らはゴリ押し気味に詰め寄る。凄まじい気迫だ。一人一人は弱いのに、流石の俺もちと後ずさりたくなる。
「カチあったよ。パーツを持ち帰ってきたところだ」
「マジか!!」
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