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みみちゃんは涙をふくと、お母さんを見ました。お母さんはやさしい笑顔を浮かべて、みみちゃんの頭をなでます。
「みみ、クモしゃんのこと待つ」
「……そっか」
みみちゃんはそう言うと、お母さんと手をつなぎました。
みみちゃんは次の日も、また次の日も、クモを待って公園にやって来ます。それでもクモはいません。でもみみちゃんは公園にやって来ます。
クモは人間に嫌われていました。それでも、みみちゃんのようにクモを友だちとして大事にしてくれている子はいました。
クモがいなくなって、泣いてくれる子がいました。
このことを知ったらきっと、クモはうれしくなるでしょう。いえ、もう知っているのでしょうね。
クモはお空からみみちゃんのことをいつまでも、いつまでも、見守っています。
だって友だちですから。
おしまい
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