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ふたつ並べた机の上にそれぞれの昼食を広げ、それをみんなで囲んでは談笑する。
ふたつの机を4人で囲むのは少し窮屈だけれど、この時間は嫌いじゃない。
「てか華凛、グロスの色変えたっしょ?」
「分かる?なんか新色出ててさ、可愛かったから買ってみた」
「分かるに決まってんじゃん~!それ華凛に超似合ってる!超可愛い!」
「マジ?ありがとう」
「あたしも買おっかなぁ~、それ」
「ちょっと試しに使ってみる?」
「えっ、いーの?!」
「うん。あたしの使い古しで良ければだけど」
「全然イイ!わーありがとう!」
華凛がポーチから取り出したグロスを受け取って嬉しそうに笑うミサキはそのまま自身の手鏡を準備して、さっそくそれを唇に乗せていく。
横から「ねぇねぇ!あたしも借りてイイ!?」と入っていくマユ。
それに「いいよ」って笑顔で答える華凛。
私はそんな3人をぼうっと見つめているだけ。
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