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お皿を洗い終わったところで間もなく十九時、契約してあった終業時刻です。クライアントはたいへん忙しい方々のようで、この時間になってもご帰宅されません。「なるべく早く帰るようにしますので、お気になさらずお帰りになってください」とのことでしたが……。
「ルナちゃん、リナちゃん、私はそろそろ帰らないといけませんけど、大丈夫ですか?」
「だいじょうぶ! おねえちゃんもいるし!」
心配ではありますが、ルナちゃんもこう言っていますし、お言葉に甘えて帰ることにします。
「では、失礼します」
「またあしたもくる?」
「はい」
「やったぁ! またあしたねー!」
ルナちゃんは笑顔で見送ってくれます。それから、
「また明日」
リナちゃんも、手を振ってくれました。二人にお辞儀をしてから、そっとドアを閉めます。
上下とも鍵をしっかり施錠して、これで本日のお仕事は終了です。
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