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配属されて1ヶ月が経ったこの日、佐藤さんが親睦会をしようと提案し、嫌がる高橋君と妊婦の鈴木さんの反対も押し切って佐藤さん行きつけのおしゃれな半個室のレストランに連れていかれた。
ノンアルコールもあり、禁煙の店内は、うす暗く落ち着いた大人な雰囲気で、ギャーギャー騒ぐお客さんもおらず、嫌がっていた高橋君は「まあ、ここなら」と席に座り、鈴木さんもメニューにつられ席についた。
部長は何も言わずにただただ私達に合わせていた。佐藤さんからターゲットにされた私はお酒を次々と煽られ、鈴木さんや高橋君が帰った後も佐藤さんに付き合わされた。
「青山さん、意外といける口だね。しかも酔ったらなんか色っぽい」
「お世辞を言っても何も出ませんよ」
「ね~部長。市松さんも夜は色っぽくなるんですね」
市松さんって言ってるし。佐藤さん酔いすぎだ。
それに、さっきから私の膝に何度も手を置いてきて気持ち悪い。
佐藤さんが部長に話しかけている隙に私は席を立ち、トイレに向かった。
直接触れらたわけじゃないけど、服の上からでも気持ち悪い。何度もハンカチで佐藤さんの手の感覚を払い落とすも気持ち悪さが残ってしまう。
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