26人が本棚に入れています
本棚に追加
遠い夏の思い出
学生時代の夏休み。
友だちとふたりで一緒に、観光ホテルでの住み込みバイトに応募した。
日本の色々な場所から働きに来ていたアルバイトたちは、昼休みはドライブ。夜は約20人で飲み会の日々。
私はひとりだけ、ホテル内のラウンジにウエイトレスとして配属。
勤務時間も、みんなと違った。
時々参加するドライブや飲み会で、食事の配膳やベットメイクの話を、新鮮な気持ちで聞いていた。
仕事が大変と文句を言いながらも、みんな楽しそうだった。
比較的短めの契約期間が終了して、私たちがホテルを離れる前夜。
友だちと、もうひとりの3人で夜の湖畔を散歩することになった。
清潔感があって、スラリと背が高い男の子。その時に初めて会話をした。
私の職場は他にマスターしかいなっかたので、誰のこともよく知らなかった。
翌朝で、みんなとお別れ。
そのはずが、その後の何年間も楽しい交流は続いたの。
男の子と3人で湖畔を散歩した件は、
『私が友だちに頼んで、好意を寄せてる男の子を呼び出してもらって、夜の湖畔を散歩した』とバイト仲間に誤認されてたみたい。
それ以降、その男の子から私に流れる、少し甘い雰囲気。
自分に片思いしてるハズの女の子に、優しくしてくれてるのかな?と思いつつ。
夜のお散歩の実情も言えず。
そのまま月日が流れ。
遠い夏の日に眺めていた蓼科山に登るなんて。
山頂からの景色が、あんなにも素晴らしかったなんて。
当時は想像もしてなかったな(^^)
最初のコメントを投稿しよう!