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ある日の夜。 車が街を相当な速度で走り抜けていく。 「くそっ!捕まってたまるかよ!『Navi』!最適な逃亡ルートを提示しろ!」 『かなりの焦りを感じられます。国道線はただいま渋滞が発生しております。安全に通過するには北通りを進み、一度パーキングへ入り深呼吸をオススメします。』 「うるせぇ!北通りだな!」 運転手は『Navi』の指示を聞きながら車を北通りへ。 しかしその先は既に警察が道を封鎖していた。 「なんだと!」 こうしてまた一人の犯罪者が捕まった。 「いやー、またお手柄でした神崎(かんざき)さん。」 若い飄々とした警官が声をかけた警官は美桜の父親だ。 「そうだな。後もしっかりするだぞ都賀(つが)。」 仕事の美桜の父親はかなり寡黙だ。 「神崎さんが『Navi』を利用した捜査をしてから犯罪者の確保が1.6倍になってますよ。」 「そうだな。お前達も事件の情報はちゃんと分けた『Navi』へ聞くんだぞ。AIは質問を繰り返し成長する。犯罪者が突発で行うよりも合法的で合理的な判断をするから。」 神崎は年齢が高いのに『Navi』などの最先端の技術を使うのに積極的だ。 そんな神崎の横へ眼鏡をかけた男性が。 「しかし…『Navi』は犯人も使用している。次なるシステムが必要だ。」 「サイバー課の中堂(なかどう)か。」 「今は突発での犯罪は良くても、私達のように計画的に『Navi』を使う犯罪者や組織犯罪は捕まえれていない。今はNAVIGATIONではなく大手のSYSTEMAに『Navi』を越えるAIを開発を依頼してる。」 「新たなAIシステムを開発するのは良いが…大丈夫か?この間アメリカのAIが暴走したとか、ロシアのAIはバックドアが作られたとか。」 「『Navi』を進める神崎さんがよく言う。これからの時代はAIをAIで越える時代だ。常にアップデートが必要だ。」 中堂はそう言い去っていく。 「確かに『Navi』はアップデートしないってNAVIGATIONが言ってましたね。なんでだろう?」 「いいから、都賀。仕事するぞ。」 二人は仕事へ戻っていった。
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