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壱
街中を歩く人々はスマホや腕に巻いた時計に向き合う。ウェブサイトにSNS。それは多種多様。しかしその時にあるアプリのAIシステム『Navi』
自分の行動履歴や問を繰り返すことで『Navi』は進化をしていく。
莫大なビッグデータの分析や画像のみの特化型のAIともまた違う、一人の個人に寄り添うAIとして進化していくのだ。
それだから街ではこんな会話もよくある。
「『Navi』。今回の商談はうまくいくか?」
『かなり焦りを感じます。商談前に相手の会社の下調べが不十分な場合に契約に至らない事が多数です。下調べ要する時間はおよそ20分〜30分必要です。』
「…おいおい、打ち合わせの時間までは後…10分しかない。…これは…あらかた調べで…。」
『心拍数が上昇。焦りと興奮です。深呼吸をおすすめします。』
「分かった!…ふぅ~。」
「ねぇ、『Navi』。告白された優君とうまくいくかな?」
『あまり喜びを感じてないようです。以前同様の質問を受けた相手とは2ヶ月で関係は終わりました。それに近いと思います。』
「うーんでも、なんか上手くいく気がするの!OKしちゃお!」
仕事から恋愛相談まで、『Navi』は今の現代人には必要なシステムとなっていた。
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