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神崎は立ち上がり、改めてこの惨事からスタッフに声をかける。しかしスタッフは相変わらずそのまま面倒くさそうな顔をしているだけだ。
「くそっ!」
神崎は怒りで開かない扉を叩く。すると今度は扉が少しずれたのか、今度はけたたましい警報音が鳴る。
「!?」
『扉の異常開放を検知しました。』
すると先程まで面倒くさそうな顔をしていたスタッフが動き出す。
そして中と外から警備員達が駆けつける。
「この人が扉を叩いて無理に開けようとしました。」
「何だと?」
スタッフの声に警備員達は神崎を取り囲む。
「不審者だ、捕らえろ!!」
警備員が神崎を捕らえようとすると声がした。
「待て!彼の身柄は警察が預かる!」
「…まだ連絡…は?」
「『Navi』から異常な事故を発見したのでたまたま。抵抗せずこっちへ!」
神崎は口が開いたまま塞がらず、駆けつけた警察の指示を受ける。
そして小さい声を出す。
「…都賀…お前。」
「神崎さん、一度ここは従ってください。今は非常事態です。」
神崎は制服に身を包んだ都賀に連れれて一度病院を出た。
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