1.人形と探偵とコスプレイヤー

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「だって、ずっと気になってたんだ。同い年で人形を連れた探偵ってどんな子なんだろうって」  これあげるっとウインナーを1つ真希の弁当に乗せる  ありがとうっと卵焼きを1つ梨沙にあげる 「確か真希ちゃんは、人形探偵って呼ばれてるんだよね?」 「う、うん。ほんの1部のところでなんだけどね」  貰ったウインナーを食べ、そう答える  人形探偵については、もっとマシな呼び名がなかったものかと思っていた 「じゃあ。いろんな事件解決してきたんでしょ? 凄いなぁ。大活躍じゃん」 「そ、そんなことないよ。お父さんと比べたらまだまだだし」 「でも、普通の学生にはなかなか出来ないよ」 「そう、かなぁ」 (私がやってるのって、お父さんの補助がほとんどだし……)  あはは……と苦笑する 「そう言えば、真希ちゃん。朝、彩ちゃんに話があって来たんだよね」 「うん。そうだよ」 「1組まで来るってことは、大事な話だったんじゃない?」 「あ~、うん。そう……なんだけどね。でも、急ぎじゃないし」 「そう?」 「うん。大丈夫」 (私からは、話さない方がいいよね) 「よかったら電話とかしてみるけど」 「いや。体調悪くて休んでるのに、流石に迷惑じゃない?」 「でも……」 「本当にそこまでしなくても大丈夫だよ。ありがとう」 「そう……?」  そう言った梨沙は、どこか不安げな様子だった 「ごめんね、真希ちゃん。彩ちゃん、最近様子おかしいから心配なんだ」 「えっ?」 (様子が……おかしい……?)  未菜の言葉が、妙に引っ掛かった 「様子が……おかしいって?」 「え? え~っと。なんか私達のこと、避けてるみたいなんだよね」 「あと、いつも何かに怯えてる感じ?」 「あとは……」 「まだあるの?」 「えっ? う、うん」 (結構ある……。2人を巻き込まないように避けてるんだろうけど。それだけじゃなさそう) 「真希?」  梨沙の呼び掛けに、はっと顔を上げる 「ごめん、続けて。出来れば詳しく聞かせて」  そう言うと2人は驚き顔を見合わせる  そして、不思議そうに真希を見る 「真希ちゃんって面白いね。彩ちゃんの事をそんなに聞きたがるなんて」 「あ~。家の職業柄、気になっちゃって……つい」 「お、さすが探偵。いいよ、わかる範囲で話すね」  弁当を片付けつつ話を続ける  2人の話を聞き逃すことがないよう、真希は真剣な表情で聞いていた
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