第5章 五匹目 褄黒白絵 Aパート

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「俺もすでにこの子らと同じ状態なんです。糸が絡みついて、もがいているんです。とはいっても蜘蛛の巣から離れたいのか、そのままでいる方がいいのか、わかりません。俺にとって、ここも蜘蛛の巣ですから……」  薫は病室を見回した。今は使われていないベッドが三つあるだけ。
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