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「ホワイト・カンバスが突然ネット上から姿を消して心配はしていましたが、俺が救出なんてできるのでしょうか。この宇宙でスパイアクションまがいなことを……」
「いやいや、銃で打ち合うようなことは一切ないですから安心して下さい。しかし、これ以上の説明はこの件を引き受けてもらえることになってから、になります。なんせ、人類最先端技術に触れることになるので。あとは花咲さんの意志次第です」
この極秘資料がこれ以上先を見ることができない理由はそういうことか。銃で打ち合うことはないとはいえ、最先端技術が本当に安全なものかはまた別だろう。もしかして、この俺の思考も見られているのか?
薫は目の前で返事を待つ雨宮を見ると、雨宮はコクっと頷いてみせた。
「Lベースの特殊LCLは花咲さんのATFwを通り抜けます。花咲さんの思考は監視させてもらっています。悪意の考えをしていないかどうかをね」
雨宮はまじめに答えた。
「悩んでもあまり意味がないみたいですね。でも一つだけ聞いてもいいですか? それを聞いて判断させて下さい」
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