Bパート 中

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「DDDは、我々が開発したiマギの進化版です。簡単に言えばね。iマギは思考を読み取って処理しているだけですが、DDDはヒト自体をデータとして取り込み、DDDの中で生きて行くことができます。肉体を必要としないので、永遠に生きて行くことができます。もちろんデータではありますが、iマギを応用することにより心を持つことができるようになりました。DDDが処理しているに過ぎない訳ですけど」 「じゃ、ホワイト・カンバスは今データになってDDDの中にいると?」 「はい、その通りです。大変、物わかりが早くて助かります」 「俺もデータになって、DDDの中に行くってことですか?」 「はい」  自分がデータになるなんて信じられない。「0」と「1」の並びに過ぎないものだ。  薫は雨宮と会話をしながら、資料に目を通して行く。DDDの簡単な仕組みが描かれている。  DDDは一メートル四方の鏡を内向きにして向かい合わせた立方体、光鏡機関である。
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