Bパート 中

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「花咲さん。それは私たちにもわかりません。ファンに迷惑をかけないためか。iマギの中に助けを求めても無駄だと思ったのか。ただ、iマギにアクセスする可能性はゼロではありませんでした。アクセスされる前に、iマギの有効圏外である月、しかも月の裏側まで連れてきて彼女を助けようと考えました。もしアクセスされていたら地球はどうなっていたかわかりません」 「それでDDDの中に」 「はい。ユニバース世界で花咲さんには彼女の絶零波を止めてもらいたい。単純にネガティブな考えを改めてもらえれば、肉体に戻っても周囲に影響が出ないのではと考えています」 「それはわかりました。でも、データ化しているならネガティブな部分を削除や書き換えることもできるんじゃないですか?」  データ世界でわざわざ人が説得するような工程を踏まなくていいだろうと薫は思っていた。
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