Bパート 前

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「仕事の時は一人ですよ。隣の部屋にお手伝いさんがいるので、ちゃんと食事もとれています」  女の子は、書類に目を通しながら丁寧に答えた。これも単なる台詞かと、薫は思った。 「それでは夢録いたしましょう。はなざきサンの夢録をさせていただく志染(しじみ)紅子(もみこ)と申します。改めましてよろしくお願いいたします」  紅子は丁寧に頭を下げた。 「こちらこそ、よろしくお願いします」  慌てて薫も礼をする。 「夢録は何も怖くありません。ここで私と一緒に手をつないで朝まで寝ていれば終わります。夢録したい夢がここで見ることができるのか、心配になる方も多くいらっしゃいますがご心配いりません。はなざきサンは見たい夢を頭の中で思い続けていて下さい。眠るまでに私が夢軌道に乗せます。花咲さんは、必ず夢録したい夢を見ることができます。そのために私がおります」  紅子という夢録を行う女の子は、笑顔で説明する。
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