狙われる貞操、真夜中の攻防

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 いやまぁそうなんですけどね? でもこのじゃれ合いこそ、普段の私たちだ。私が先生を好きになってからずっと、こんな感じ。私が隙あらばセクハラして、先生が容赦なく突き返す。今日の夜、謝りながら私たちを案内してくれたホテルのフロントさんも、まさかセクハラをされているのが40代男性の方だとは思わないんだろうなぁ。残念ですが、これが現実です。  ここまでくれば大学で「七崎、あの松原と付き合ってるらしいぞ」なんて噂が流れてもおかしくないレベルなのに、そういう気配が一切ないのはなんでなのかな?? 「先生は何とも思わないんですか? 私と2人きりで」 「何ともとはなんだ。何も思うわけないだろう。気まずいだけだ」  興奮する私とは真逆に、先生はものすごく嫌そうな顔で私を睨んでいる。あぁ、その冷たい視線、たまらない。 「それにお前と2人部屋なんざ、嫌にもなるだろ。普段のセクハラが輪をかけてひでぇっての」  私だって一緒の部屋に泊まるのは一瞬気が引けたし、先生が断ろうとしたのも当然だ。けど、私が平気ですからと押し切ったのである。決してR展開に持ち込もうとしたわけではなく、雨の中先生に代わりのホテルを探させるのも、野宿をさせるのも気が引けたからだ。先生にそんな思いをして欲しくないし。  そう、決してやましい思いではないんです。そうなんですよ先生。
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