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おやすみなさい、ミコちゃん。
最後まで天使のように優しい子だったね。
いまは本物の天使になっちゃったね。
大好きだよ。
これからもずっと。
『ミャー』
ん?ミコちゃんが鳴いている?
ってあれ、ベッドの上で寝てる?
なんだあ、夢か。
『ミャーオミャーオ!』
ミコちゃんはいつもどうり朝ごはんを食べたいから起こしに来ている。
本当に夢でよかった。
朝の7時にミコちゃんに起こされてミコちゃんの朝ご飯を用意する。
それから顔を洗ってトイレに行ってミコちゃんのお水を入れ替えてミコちゃんのトイレ掃除をして朝シャンして朝ご飯を食べて着替えてメイクして仕事場に向かうのが私のモーニングルーティーン。
それにしても夢とはいえ、胸糞が悪かった。
もし本当に夢の通りになっていたら、この朝を迎えることなんかないんだ。
ミコちゃんがいて当たり前の日常がそうじゃなくなっていることに気付いて寂しくなってその寂しさに慣れてしまって。
それって悲しいことだな。
今日はミコちゃんにちょっと高級なちゅーるを買ってあげようかな。
ミコちゃんとの当たり前が当たり前であるうちに。
そんなことを考えながらも仕事をこなして定時になったから真っ先に帰ってミコちゃんのご飯やおやつを買いに行って。
いつも食べているウェットフードとカリカリ、お気に入りのちゅーる、さらにちょっと高級なちゅーる。
新しいおもちゃも買って早く会計を済ませてミコちゃんの待つ家に帰らなきゃ。
いや、帰りたい。
やっとこさ家の前にたどり着けた。
ミコちゃんがニャアニャア鳴いている。
ずっと待っていてくれたんだろうな。かわいい奴め。
ただいま、ミコちゃん。
ドアを開けたら、ミコちゃんは足にしがみついて足元で8の字ダンスを踴った。
『ミコちゃん、今日は‘’いいもの‘’があるよ』
そういってちょっと高級なちゅーるを取り出すと目がきらきらと煌やかせていた。
案の定食いつきは良い。
流石ちょっと高級なちゅーる。あなどれない。
ミコちゃんと新しいおもちゃで遊んだりなでなでしたりブラッシングしたりマッサージしたりしてコミュニケーションを取ってお風呂に入って晩ごはんを食べていたら、あっという間に寝る時間だ。
『ミコちゃん、おやすみなさい』
そういいながらミコちゃんをなでる。
気付いたらミコちゃんと一緒に朝を迎えていた。
昨日の夢はみず、清々しい朝をミコちゃんと迎えられたことがしあわせだなぁと感じた。
おはよう、いつもどうりの愛しい日常。
そして、大好きなミコちゃん。
今日も当たり前の日課を過ごす。
冷たくなった君におやすみなさいと別れを告げるまで、ずっと。
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