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可愛い幼なじみとイケメンモデル。
俺の名前は『木条晶人』17才、現在高校2年生。その下には中3の『有希人』、小5の『圭人』、保育園年長さんクラスの『春人』の3人の弟がいてるんだ。
親父は行方不明中、生きているのか⚪んでいるのかどうかさえわからない。正社員で働くお袋の代わりにほとんどの家事をこなし、可愛い弟たちと騒がしい日々を過ごす。
んで、次。紹介したくないけれど……。
『茂森尚』、同じ高校に通う幼なじみでサッカー部所属の高校一年生。俺が小学3年生の時に隣に引っ越しをして来て以来、毎日ウザイぐらいに『あきちゃん、待ってよ!』、金魚のフンみたいにしてくっついてくる。
俺とさほど変わらない身長は168センチ、黒髪の少しねこっ毛、いたずらっ子のような無邪気な瞳。性格も明るく人見知りなんかもしないため、男女問わず友達が多い。
…………。
べ、別に羨ましくもなんともねーもん!
俺は『茂森尚』が(超)苦手だ。
見た目や性格は真逆なのになぜか好きなアーティストは同じ、食べ物の好みもよく似ていて好きになる女の子のタイプも同じだった。
小6の時、やっと遅い初恋が訪れたんだ。
茂森はヘラヘラ笑いながら『俺も好きになっちゃった。あきちゃんとライバルだね!』、と堂々と告げたのだ。
なに、お前もか?
嫌がらせのつもり?!
────残念ながらこの恋は実のらなかったのだが。
とにかく茂森とはろくな思い出がなに一つとしてない。マジでないよ~。
「あきちゃん、帰るの?」
ほらっ。
無邪気な笑顔で二年生の下駄箱で靴を取り出す俺に声をかけてきた。
「……そうだよ」
「あきちゃん、つれないね。怒るとあきちゃんの顔が不細工になるよ?」
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