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「先生!ほら、あそこ!駱駝の群れが居ます!」
興奮して、半ばまさかと思って、私は窓に顔を押し付けた。
枯れた田畑を横断する数頭の複数の陰。
長い首に凹凸のある背中、それからその背中に掛けられた色取り取りの荷物たち。
それは、正しく駱駝のキャラバンであった。
「すごい、でもどうしてここに?あり得ない。でも、すごい!」
自問自答しつつ先生に振り返ると、先生はきょとんとした顔で私を見ていた。
やってしまった。
すっかりとさっきまでの歓喜は冷めて、私はもう一度静かに座席に腰掛けた。
「須藤くん、一体どうしたの?」
項垂れる私に、先生が問いかけた。
話さなければ、と僕は決心して先生と向き合った。
先生の瞳はそんな僕を励ますように、優しい色をしていた。
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